足関節捻挫のテーピング技術の応用方法
足関節捻挫にテーピングを行う段階において
既に「治療箇所がすべて発見されている」を前提とします
足関節捻挫における治療箇所については
をご覧ください
足関節捻挫のテーピングで使う技術を一覧します
1 スターアップ
2 フィギュアエイト
3 ヒールロック
4 脛腓靭帯サポート(≒ホースシュー)
5 足底縦アーチサポート
6 足底横アーチサポート
7 筋へのテープ
上記の技術を習得していれば、足関節の受傷のほとんどをカバーできます
例えば
前距腓靭帯と脛腓靭帯を損傷している場合
1・2・4と使います
さらに二分靭帯も損傷しているなら
1・2・4・6と使います
前距腓靭帯とショパール関節、三角靭帯を損傷している場合
1・2・3・5・6(ショパール関節)と使います
ショパール関節とリスフラン関節を受傷している場合
2・5・6(ショパール関節)・6(リスフラン関節)と使います
脛腓関節とリスフラン関節、MP関節を受傷している場合
2・4・6(リスフラン)・6(MP)と使います
MPに貼る際には横アーチを少し強調した肢位にします
MPが内側(第1~2趾)の受傷であれば5を加えます
第五中足骨~腓骨筋を損傷している場合は
多くの技術本では中足骨基底部からホースシューを使っていますが
実戦感覚としては6を使う方が良い結果が多いです
形としてはまず1・2を貼り、その遠位に6を少しずつずらしながら複数貼ります
(包帯技術の折転帯【セッテンタイ】のような見た目にします)
中足骨中部まで覆っていくと疼痛緩和が得られやすいです
前脛骨筋や腓骨筋等、筋に受傷がある場合は
7、で単純に筋に沿って貼りますが
1~4を貼る場合は筋サポートは割愛する事が多いです
関節が固定がされているので、筋の痛みが小さいからです
受傷回復し1~4が必要無くなってきた際に
まだ筋に沿って痛みがある場合には、その時点で使いだします
このように、症例によって使う、使わないを考えて
患者さん一人ひとり個別に考える事が重要です
足関節捻挫にいつも定型的に1~3を貼っていた人は
症状に合わせて「これを使う・使わない」を考えてみてください
また、貼った後に「患者さんの足が楽になったか」を聞いてみてください
最初はうまく行かない事(あまり変わらないと言われてしまう)もあると思いますが
患者さんに「楽になった!」と何度も言われるようになれば
自信を持ってテーピング出来るようになります